三井電気精機が作る超音波ホモジナイザーは純国内メーカーとして20年以上の販売、通年約150台の販売実績がある製品です。
超音波ホモジナイザーは生化学分野の菌体破砕をはじめ、鉱物の分散や反応促進等に多く使用されています。近年注目されているカーボンナノチューブ分散は、超音波ホモジナイザーで処理することが一番適していると言われ、その他ではセラミックや顔料などの非常に硬いサンプルも分散ができ、セルロースナノファイバーやダイヤモンドの分散も実績があります。あらゆる分散破砕の用途に対応できる超音波ホモジナイザーをご利用になられたい方は弊社までお問い合わせください。
超音波ホモジナイザーは発振機と振動子で構成されています。超音波ホモジナイザーの原理は発振機から送られた出力を振動子で振動に変換をし、振動子先端のチップが1秒間に約2万回の縦振動を発生させています。この振動を液中で行うと液中では加圧と減圧が繰り返し行われ、液中には大きな圧力差が生じます。この圧力差は液中で真空の泡が発生します。この泡が液中で弾けたりつぶれた瞬間に大きな衝撃波が起こり、液中を大きく動かす乱流が発生します。この現象をキャビテーションといい超音波ホモジナイザーのメカニズムとなります。キャビテーションは液中で大きな衝撃力が発生すると液中にある粒子等は、引きちぎられたりぶつかり合うことで微粒化することができます。また超音波ホモジナイザーの大きな特徴は物理的な衝撃力を与えているわけではなくあくまで粒子等をぶつけ合うため、最終粒径は比較的球体に整いますので分散の最終工程に使用したり、粒度分布系の前処理に多く使用されます。
超音波ホモジナイザーで分散する原理となるキャビテーションが発生した状況を動画にしています。超音波ホモジナイザーが発生させる振動によって液中に小さい真空の泡が発生します。音に注意してご覧ください。
これまでの超音波ホモジナイザーはサンプルの物性変化が起こると、発振が止まってしまうことが多くありました。そこで三井電気精機ではデジタル化した際にチューニング作業はスイッチ一つで行えるよう簡潔にし、また発振中の物性変化にも追従できるよう常に監視を行うことで、いつも最適な発振状態で超音波ホモジナイザーの処理を行える回路を搭載しました。操作はTUNEボタンとSTARTボタンだけで分散が行える、そんな簡単で手軽な超音波ホモジナイザーに仕上がりました。
超音波ホモジナイザーは再現性がないと言われてきた装置です。これまでの分散では発振して音がうるさく何をやっているかわからないが分散できているというのが大方の通例でした。そこで三井電気精機は各種信号データを・外部出力させ発振状況をリアルタイムで監視できるようにしました。これにより外部出力したデータはPCに読み込まれ各種データの一覧表示・グラフ化することで経時変化の状況把握などが行えるようになりました。昨日と同じ条件で今日も実験ができるのは三井電気精機製の超音波ホモジナイザーだけです。
実験室や研究所用の小型超音波ホモジナイザーです。主に試験管やプレート、マイクロチューブ等の容器用となります。振動子はハンディータイプで、発振/停止の操作も振動子上部にある付属の手元スイッチで行えます。稀少サンプルなど価値が高く量が使えないサンプルには、価格も安いUX-050が最適です。
形式 | UX-050 |
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最大出力 | 50W |
周波数 | 20KHz±1Khz |
運転モード | タイマー・インターバル |
チップ | マイクロチップステップ型φ3 |
発振機寸法 | H286×W156×D308(mm) |
発振機重量 | 約5.6Kg |
振動子寸法 | φ40×226L |
振動子重量 | 約450g |
ユーティリティー | AC100V 1A |
カタログ | ダウンロード |
中型実験室用超音波ホモジナイザーで、主にビーカーサイズの容器用となります。この機種は最もオーソドックスなサイズとなり、多様な使用方法に合わせた豊富なアタッチメントが準備されています。チップを変更することで5ml~300mlほどの量を処理することができます。本装置は高周波利用設備の許可申請を取得していますので、お客様側で超音波に対する申請などは不要です。
形式 | UX-300 |
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最大出力 | 300W |
周波数 | 20KHz±1Khz |
運転モード | タイマー・インターバル |
チップ | 標準ホーンφ12 |
発振機寸法 | H343×W176×D411(mm) |
発振機重量 | 約9.0Kg |
振動子寸法 | φ74×224.4L |
振動子重量 | 約1.5Kg |
ユーティリティー | AC100V 5A |
カタログ | ダウンロード |
大容量・連続運転用超音波ホモジナイザーです。実験室での連続運転やオプション部品の連続ホルダーを取り付けることで、生産のシュミレーションを行うことができ、またそのまま生産機へ移行ができます。バッチ試験では約1Lほどの容量まで分散することができ、バッチ生産などでも使用されています。本装置は高周波利用設備の許可申請を取得していますので、お客様側で超音波に対する申請などは不要です。
形式 | UX-600 |
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最大出力 | 600W |
周波数 | 20KHz±1Khz |
運転モード | タイマー・インターバル |
チップ | 標準チップφ36 |
発振機寸法 | H343×W176×D470(mm) |
発振機重量 | 約9.0Kg |
振動子寸法 | φ100×480L |
振動子重量 | 約4.3Kg |
ユーティリティー | AC100V 10A |
カタログ | ダウンロード |
超音波ホモジナイザーのカタログダウンロードは外部サイトより取得できます。
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超音波ホモジナイザーの1連式防爆システムです。このシステムは発振器を防爆ボックスに収納し、振動素子を内圧式防爆仕様に変更したモデルです。有機溶媒の環境や防爆環境の中では内圧式防爆仕様での製作を行う事で特殊環境でも使用する事ができるようにしています。またチップ部には連続ホルダーを取り付けサンプルの連続処理とジャケット冷却ができる構造になってます。
形式 | UX-600R |
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使 用 装 置 | UX-600(装置仕様はUX-600と同じ) |
チ ッ プ | フランジ付チップφ36 |
ホ ル ダ ー | 連続ホルダーφ36 |
防爆対応 | 内圧防爆構造 |
エアフローセンサー付 | |
振動子ケーブルはフレキシブルチューブを使用 | |
操作 | 発振機BOXに受電ランプと操作スイッチ |
振動子重量 | 約450g |
オプション | チップ先端にセラミックを溶着 |
連続ホルダー底部にセラミック板取付 |
超音波ホモジナイザーの1連循環式システムです。このシステムは連続ホルダーが取り付けられており、分散処理後にタンクに解放させます。解放されたスラリーは再度分散を行うか次工程へ接続する事が可能です。1連式の簡易生産装置として使用されるシステムは防音箱もついているので周囲環境に悪影響を及ぼさず使用する事ができます。またチップ部には連続ホルダーを取り付けサンプルの連続処理とジャケット冷却ができる構造になってます。
形式 | UX-600RS |
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使 用 装 置 | UX-600(装置仕様はUX-600と同じ) |
チ ッ プ | フランジ付チップφ36 |
ホ ル ダ ー | 連続ホルダーφ36 |
付属ホーン | 冷却ホーンを使用(特殊用途の為) |
付属部品 | 防音ボックス |
10Lタンク | |
チュービングポンプ | |
架台 | アルミフレーム及びSUS |
オプション | FGMsチップまたはセラミックを溶着したチップ |
連続ホルダー底部にセラミック板取付 |
ご希望の仕様を弊社にお伝えください。
超音波ホモジナイザーによる大量処理は、量が稼げないというのが今までの大きな概念でした。そんな中三井電気精機ではUX-600型を複数本使用する方法により、これまでの限界量を大きく上回ることができました。UX-600についてはバッチから生産へスケールアップすることを念頭に装置設計を致しましたので、将来ビジョンも兼ね備えた万能装置です。もちろん生産型の場合、防爆対応も数多くの実績があり、分散経験と合わせて高レベル処理を実現することができます。超音波ホモジナイザーの大量処理は三井電気精機にお任せください。
連続ホルダーは処理液を流しながら分散するために必要なオプションです。微小に設計されたチップ先端とホルダー内底の間を処理液が通過し、外部に排出されます。その際処理液は、最も分散効果が高いチップ先端部直下を必ず通過することになり、効率の良い分散が行なえます。ホルダーの内部は、常時強力な超音波分散を行なっているのと同様ですので、処理後洗浄液を流しながら超音波を発振させれば付着物はほとんど残りません。また分散時にはキャビテーションの効果により温度が上昇してしまいますが、ジャケット構造をした連続ホルダーは処理液に対する温度変化をできる限り少なくするよう冷却水が流せる構造になっています。
このホルダーを直列に取り付ける事で分散能力の向上と超音波ホモジナイザーでは難しかった連続処理が可能となりました。
超音波ホモジナイザーで消耗部品となるのはチップ部分ですが、セラミックスチップを使用すれば寿命は大幅にアップし、約1年間は部品交換もなく洗浄も簡単というその高分散性能に見合わない取扱の簡単さです。
三井電気精機は日本政府が宇宙開発のために開発した世界初パルス通電加圧焼却装置によって製造するFGMs傾斜機能材料の開発に成功し、世界で初めて製品化しました。
また国内問わず海外にも販売ルートを拡大するため、国際特許の申請中です。
FGMsチップをこれまでのチタン合金製のチップに比べ、摩耗しにくく摩耗しても有機材料であることからこれまでコンタミの影響で使用できなかった分野にも参入できるようになりました。
チップのコンタミネーションは超音波振動によるキャビテーションが発生した際の衝撃力によって、チップ先端が目に見えない大きさで削れていってしまう事で起こります。しかし今回のFGMsチップは表面硬度が高いことなどから、削れる速度がこれまで以上に向上し、チップ寿命も長くなりました。
超音波ホモジナイザーのカタログは下記よりダウンロードできます。
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