超音波ホモジナイザー(超音波分散機)のUX-600はバッチ処理と連続処理の両方ができ、唯一24時間運転ができる超音波ホモジナイザー(超音波分散機)です。
バッチ処理では最大1L前後の処理が可能で、主にビーカーなどを使用します。
オプション部品の連続ホルダーを使用して液送ポンプにて循環することで処理量は飛躍的に上昇します。
バッチ処理の条件、生産の前条件、大量処理の工程が一台で整えることができます。
・ケミカル分野
乳化・分散に使用され、セラミックや顔料、カーボンやCNT、高分子の分散など幅広い用途で使用され、粒度分布の測定前に使用すると的確な測定結果になります。
超音波ホモジナイザーUX-600は振動子部の重量が4.5kg以上あるため、振動子を常時手で持ちことは大変であり、また処理時間が10分を超えることもあるためスタンドまたは消音箱が必須アイテムと言えるでしょう。
UX-600は処理最中に約90db程度の騒音が発生し、周囲で作業することが困難になります。ドラフター内などで使用する場合はスタンドをご利用いただき、卓上で実施する場合は消音箱が必須であるとお考え下さい。
標準付属されている標準チップφ36で処理を行う場合は容量200ml~1,000ml程度となります。
超音波ホモジナイザーUX-600で連続処理を行う場合は、別途オプション部品である連続ホルダーとフランジ型チップが必要になります。
連続ホルダーは処理液が通過する槽とホルダーを冷却させるための冷却水の槽の2層構造になっています。
この構造では処理液が毎回チップの真下を通過するため、処理液全体に分散効果が得られ、バッチタイプとは異なり処理液内のばらつきが生じにくくなります。
連続ホルダーを使用する際はスタンドまたは騒音箱が必須になります。
※別途冷却水循環装置と液送ポンプ、その他配管部品が必要になります。
UT-36(標準チップφ36)
超音波ホモジナイザーUX-600に標準付属されている標準チップφ36です。
目安処理量:200ml~1,000ml
UT-36F(フランジ型チップφ36)
超音波ホモジナイザーUX-600に連続ホルダーを取付ける際に使用するチップです。
連続処理する際は連続ホルダーと併せてご準備いただく必要があります。
UH-36(連続ホルダー)
超音波ホモジナイザーUX-600で連続処理するために使用する連続ホルダーです。
連続ホルダーを使用する際はフランジ型チップφ36と併せてご準備いただく必要があります。
連続ホルダーの内部構造は左の写真をご覧ください。
この構造は30年以上前から変わらない構造で冷却しながら処理液を分散する方法として確立されています。
処理液は下から入り、超音波処理を行われ、超音波処理後は上部から排出されます。必ずチップ直下を通過するため処理液はムラ無くすべてに超音波処理が行われます。
連続ホルダーは2重構造になっており、超音波処理時に発生する熱を冷却水によって冷やすことができます。冷却水は処理液を冷却するためではなくホルダーを冷却する目的となりますが、同時に処理液も冷やすことができます。
この連続ホルダーの特徴は下記の通りです。
① 連続処理が可能で将来の生産条件を出すことができる。
② 処理液全体に超音波分散の効果が得られる。
③ 処理液は冷却しながら処理できる。
型式 | UX-600 |
---|---|
最大出力 | 600W |
周波数 | 20kHz±1kHz |
運転モード | タイマー運転・インターバル運転 24時間連続運転 |
チップ | 標準チップφ36(標準付属) |
発信機寸法 | H343×W176×D470(mm) |
発信機重量 | 約9.0Kg |
振動子寸法 | φ100×480L |
振動子重量 | 約4.3kg |
ユーティリティ | AC100V 10A |
UX-600R スタンドタイプ
超音波ホモジナイザーの連続式で一番ベーシックな形です。
UX-600とスタンドを使用して構成したシステムです。ホースなどの取り回しが容易なことと、連続ホルダーの分解などが非常に簡単です。
低価格で連続処理の実験や条件出しを行う際はこの形が一番ローコストで行えます。
※別途冷却水循環装置と液送ポンプが必要になります。
UX-600R 騒音対策タイプ
超音波ホモジナイザーと消音箱を使用した騒音対策の簡易システムです。
UX-600を使用する際は騒音が大きいため、消音箱に使用することをお勧めしています。そのため連続式のシステムについても消音箱を使用した形を推奨しています。
冷却水と処理液の循環ホースは消音箱に穴を設け連続ホルダ-に接続します。
騒音対策をした連続式システムは一番使用されている構成になります。
※別途冷却水循環装置と液送ポンプが必要になります。
UX-600RA エアパージタイプ
超音波ホモジナイザーを防爆エリアで使用する際のエアパージシステムです。
UX-600とエアパージ防爆ボックス内に発振器を設置し、振動子内部はエアー供給し続け、陽圧環境にすることで有機溶媒の雰囲気を通電部に触れさせないためのシステムになります。
※別途冷却水循環装置と液送ポンプが必要になります。
UX-600RS タンク無しフルシステム
超音波ホモジナイザーに冷却水循環装置と液送ポンプを含めたシステムです。
弊社装置とは別に別途購入が必要な冷却循環装置と液送ポンプを一つの架台にまとめ、騒音対策として連続ホルダーを消音箱内に配置したシステムとなります。
※ポンプは指定がない限りはチュービングポンプを使用します。
本システムではご購入後すぐに使用できるようすべての部材が含まれた形でご提供しております。
UX-600RT タンク有りシステム
超音波ホモジナイザーに処理液を投入し、本装置だけで分散システムを完結できるシステムです。
本装置には冷却ホーンを使用し、高温化のスラリーに対しても処理できる構造を設けています。
使用方法はタンク内に処理液を投入し処理液を循環させます。循環した処理液に対して超音波処理を行い、超音波処理が行われたらタンクに戻す、またはドレインから液を取り除くことができます。
※別途冷却水循環装置が必要になります。